回想 空港編その1
小さい頃、空港に連れていってもらったことがある。
父親が、仕事の都合により頻繁に出張をしていた。だから、旅行するのではなくて
見送りに出かけることが多かったのだ。
ずっと飛行機に乗ってみたいと思っていた。空港とをつなぐ、ボーディングブリッジを歩く父がうらやましかった。
「いつかあれに乗れたら...」僕は楽しみでしかたなかった。
そうしているうちに、機会が訪れた。
マレーシアに旅行するわよと知らされ、そこがどこが知らない僕は真っ先に思った。
「飛行機乗れるじゃん!!!!!!」こりゃたまらん。
パスポートも作成し、あれよあれよという間にその日は来た。
空港で、親戚や家族が集合した。早くあそこに行きたかったけど、とにかく待ち時間が長かったことだけ覚えている。
歩いた感じ。ちょっと頼りない。
でも、いつもうらやましかった場所にいることで、高揚感。嬉しかった。
機内でミニの飛行機をもらった。ちゃんとした作りだったから、大切にした。
マレーシアは遠かった。
つづく